「氷雨」の響き♪カバー曲とオリジナル曲が描く異なる共感の物語

現在では、同じ楽曲がそれぞれの歌手(アーティスト)によって同時期にヒットして、歌番組でも共演する・・・なんてことは滅多にありません。
この記事では、「氷雨」のカバー曲とオリジナル曲を比較しながら、どうして「氷雨」は同時期にカバー曲とオリジナル曲が支持されたのかに迫ります。

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【楽曲情報】佳山明生版(オリジナル)
リリース:1977年12月1日
レーベル:日本コロムビア
作詞・作曲:とまりれん 編曲:竜崎孝路
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【楽曲情報】日野美歌版
リリース:1982年12月5日
レーベル:ユニオンレコード
作詞・作曲:とまりれん 編曲:高田弘
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「氷雨」のオリジナル曲は、1977年12月にリリースされ歌手の佳山明生さんがデビュー曲として歌唱しました。

有線放送などでリクエストが途絶えなかった「氷雨」は、1980年、1981年とリリースを重ね、1982年の再々々リリース後には週間オリコンチャートの順位は2位まで躍進しました。

その後「氷雨」は、1982年12月に日野美歌さんよってリリースされ再ヒットしました。

日野美歌さんの「氷雨」の週間オリコンチャートの順位は5位、週間オリコンチャートは5位でした。

ロングヒットした佳山明生さんの「氷雨」は、1982年後には日野美歌さんとお二人が共にヒットし、歌番組で共演することもありました。
カバー曲は、もちろん日野美歌さんです。


 日野美歌  氷雨 

氷雨は「冬の凍るような冷たい雨やみぞれのこと」を指しますが、意識していないと”今日は氷雨だ!”なんて使えない雨の言葉です。^^!

でも、この時期の雨の日に、「外は冬の雨まだやまぬ~♪この胸を濡らすように~♪」って歌詞を口ずさんでみると、曲名と状況が一致して氷雨を意識しちゃいます。

改めてカバー曲とオリジナル曲を聴き比べて見ると、同じように聴こえていた曲がそれぞれが味わい深く共感を覚えます。

聴く者にとっては、佳山明生さんと日野美歌さんそれぞれの「氷雨」が存在し、どちらかがどちらかを消してしまうような曲では無かったから、共にヒットしたのではないでしょうか。
お二人の歌手が同時に売れてしまったことも納得ですね、「氷雨」は…


 氷雨 佳山明生 


音楽の香り♪「コーヒー・ルンバ」のカバー曲とオリジナル曲、楽曲の深みを味わう

「コーヒールンバ」のオリジナル曲は、1958年にリリースされ、ベネズエラの作曲家ホセ・マンソ・ペローニさんがコーヒーをモチーフに1958年に作詞・作曲したMoliendo cafe(モリエンド・カフェです。
その後、ホセ・マンソ・ペローニさんの甥にあたるアルパ奏者のウーゴ・ブランコさんが演奏し、ヒットしました。
日本では西田佐知子さんをはじめ、ザ・ピーナッツやあらかはひろしさんらによりカバー版が競作されました。

1980年代にスペイン出身の歌手のフリオ・イグレシアスさんのカバーを機に曲が再評価され、日本でも男性女性を問わず多くのアーティスの皆さんがカバーしました。
1992年にリリースした荻野目洋子さんの「コーヒールンバ」の週間オリコンチャートの順位は35位でした。
カバー曲は、荻野目洋子さんです。


 荻野目洋子/ コーヒー・ルンバ 

コーヒーが初めて日本に紹介されたのは、19世紀末のことだと言われています。^^!

1920年にはコーヒーが大ブームとなり、喫茶店が次々に開店し始めましたが、戦後の混乱期を経て、1980年代以降はスペシャリティコーヒーの台頭が見られ、コーヒーの品質やバラエティに対する関心がたかまりました。

生活の中でのコーヒーシーンがより多様化され、コーヒーがより日常的な飲み物となっていった時期に、続々と「コーヒールンバ」がカバーされていきました。


 コーヒー・ルンバ 西田佐知子 


 Moliendo Cafe ウーゴ・ブランコ 


夢想花♪【1978年リリース】

「夢想花」のオリジナル曲は、1978年11月にリリースされオフコースが歌唱しました。

「夢想花」の週間オリコンチャートの順位は4位、1979年間チャートは23位でした。

「夢想花」の特長は、CMソングとして採用されたほかに、替え歌としてCMに採用され続けていることです。

男性女性を問わず多くのアーティスの皆さんがカバーしているのいいことですよね。

カバー曲は、1993年7月にシングル曲としてリリースしたEmuです。

Emuは、森川姉妹によるデュオです。


 夢想花  Emu 

円広志さんが最初にテレビの歌番組に出演した時、「ピュアな歌い手さんがデビューした・・・」という印象でした。

時が経ち、バラエティー番組に出演していた円広志さんをみて、”おもろいおっちゃん”になっていて驚きました。^^!

円さんの曲もいいですが、トーク、面白いですよね。


 円広志 夢想花 


今はもうだれも♪【1969年リリース】

「今はもうだれも」のオリジナル曲は、1969年9月にリリースされウッディ・ウーの佐竹俊郎さんが歌唱しました。

「今はもうだれも」の週間オリコンチャートの順位は66位でした。

「今はもうだれも」は、1975年9月にアリス版がリリースされ、累計で約28万枚を売り上げヒットしました。
約週間オリコンチャートの順位は66位でした。

もちろんカバー曲は、アリスです。


 アリス  今はもうだれも 

アリスは、「今はもうだれも」のカバーを契機に、オリジナル曲のヒットが連発したんですよね。

正直なところ、このブログ始めるまでは、アリスの曲がオリジナルだと思っていました。

ウッディ・ウーの「今はもうだれも」→いいと思います。^^!


 ウッディ・ウー  今はもうだれも 


夢の中へ♪【1973年リリース】

「夢の中へ」のオリジナル曲は、1982年2月にリリースされ井上陽水さんが歌唱しました。

「夢の中へ」のオリコンチャートの順位は17位でした。
1989年4月にカバーされた「夢の中へ」は、崎谷健次郎さんのプロデュース、斉藤由貴さんのバージョンは、週間オリコンチャートの順位は2位、年間チャートは14位でした。

男性女性を問わず多くのアーティスの皆さんがカバーし、色んなバージョンがある曲ってていいですよね。

カバー曲は、斉藤由貴さんです。


 斉藤由貴  夢の中へ 

シングルレコードでよく聴いた曲です。

「傘がない」の後のシングル曲ですが、オリジナルアルバムには未収録だったんですね。意外です・・・^^!


 井上陽水  夢の中へ